よく耳にするタルガトップって何?

よく耳にするタルガトップって何?

よく耳にするタルガトップって何?

「タルガトップ」という言葉をご存知ですか?
馴染みがある人はポルシェ・911タルガなどの車種を思い浮かべるかと思いますが、その意味を知らない人は多いのではないでしょうか。
タルガトップとは?という疑問から、ポルシェをはじめとした名車をラインナップしてご紹介したいと思います。

■タルガトップとは?

ズバリ、ボディ形態のことを差す「タルガトップ(Targa Top)」は、オープンカーの一形態とされています。Bピラーが固定されていて、頭上のルーフパネルやリアウィンドウの取り外しが可能となっており、主に2シーターのスポーツカーによく採用されています。

名前の由来は冒頭でも述べたポルシェが関係しており、過去イタリアのシチリア島で開催されていたタルガ・フローリオ耐久レースに参加していたポルシェが大会5連覇を飾り、その記念としてポルシェのセミコンバーチブル仕様車に「タルガ」と名付けたのが発端です。ポルシェ以前にもタルガという車種があったのですが、その名前を広めて定着させたのは他でもなくポルシェです。そしてそれ以降ポルシェが商標登録を行っているため、ポルシェ以外では車種名に“タルガ”を使用することはありませんでした。

しかしハードトップの脱着可能なセミオープンモデルの呼称を“タルガトップ”ボディと呼ぶようになり、ポルシェ以外でも様々な車種でその形態が取り入れられています。

■様々な形のオープンカー

オープンカーと一概に言ってしまってもその数は非常に多いです。
以下にタルガトップ以外のオープンカーの特徴をまとめていますので、是非タルガトップとの違いを比較してみてください。

・ロードスター

幌(ソフトトップ)付きの2~3人乗りのオープンカーのことを指しています。
主に2シーターのオープンカーにロードスターの名前が使用されることが多いです。
代表的な国産車種に、マツダのロードスターがあります。

・カブリオレ

セダンなど、非スポーツモデルの4~5人乗りの車をベースとしたオープンカーで、幌は完全に開くことができます。
幌のサイズが大きくなってしまうため、少し出っ張ったデザインをしていることが多いです。
ポルシェ911カブリオレやニュービートルカブリオレなど、各社さまざまなモデルを展開しています。

・スパイダー

サイドウインドウも何もない完全オープン型で、ボディ上部の突起物がフロントウインドウのみになっている特徴があります。
ロードスターと同義で使用されることもあります。
代表的な車種にアルファロメオの「アルファスパイダー」などが挙げられます。

・コンバーチブル

幌を開けてオープンに出来るという意味で、屋根が全開になる特徴を持っています。
そのため他のオープンカーでこれに該当するものは全てコンバーチブルということにもなります。
車名に使用されている車種として、「ミニ コンバーチブル」や「日産 シルビアコンバーチブル」などが挙げられます。

・Tバールーフ

ルーフ中心部だけピラーを残したオープンカーで、上から見るとフロントとリアを繋ぐT字のように見えることからTバールーフと呼ばれています。
Tバールーフの利点は、フロントとリア部分を繋ぐことによって生まれる剛性です。主にスポーティカーをベースとしています。
日産のフェアレディZやシボレー・コルベットなどにもこれが使用されていました。

・サンルーフ

最近は量産モデルのメーカオプションでも取り入れているメーカーも多いのがこのサンルーフです。
天井に窓を設置しており、フルオープンのスポーツカーとまではいかないまでも、開放感を愉しむことが出来ます。
各メーカー、モデルによってサンルーフが選択でき、サンルーフを設定しない場合に比べて、設定する場合は厚みの分天井が低くなる傾向にあります。
ワンボックスカーやミニバンなどにも多く取り入れられており、軽自動車でも設定可能な車種が増えてきたように思います。
サンルーフにも種類があり、開閉不可のものと開閉可能なもの、また現行モデルは電動式がほどんどですが、古いモデルだと手動での開閉タイプもあります。

■タルガトップの名車をピックアップ

タルガトップがボディ形態の一つだとわかったところで、過去から現在にかけて発売されているタルガトップ形態の車種をご紹介したいと思います。
ポルシェのような外車はもちろんのこと、国産車にもこのボディ形態が取り入れられている事はご存知でしたか?

・ポルシェ911タルガ

冒頭でも述べている、その名を世界に知らしめた名車です。
1967年のフランクフルトモーターショーにてハードトップ脱着可能なセミオープンカー・ポルシェ911タルガ(901型)が発表され、モーターレースでの成績もあって、世間から大きな注目を集めました。
1974年には米国の安全基準を満たすためにポルシェ911のモデルチェンジが行われ、ボディ形状はクーペとタルガの2種類となりました。
そして1988年に発売された911ターボには、カブリオレのほかタルガトップがボディーバリエーションとして選択出来ました。

2014年にはポルシェ911の7代目モデルから新型「911タルガ4」、「911タルガ4S」が発表されています。
新型は初代の901型や930型、964型に採用されていたようなクラシカルなイメージをモチーフとして開発されており、
往年のタルガ911を彷彿させるキャノピーデザインとオープンシステムを採用しています。

また、初代タルガ同様の幅を広くとったBピラーや、サイドまで回り込んだリアウィンドウを採用しています。
新型には新しい収納システムを用いており、Bピラーの左右上部が内側に下がり、固定式Bピラーがフレームを支えるように持ち上げ、後方に移動させています。
スイッチ一つの開閉が可能で、スライドしたガラスがドライバーの視界を奪うこともありません。
911タルガ4には水平対向3.4リッターエンジンを搭載しており、上位モデルとなる911タルガ4Sには水平対向3.8リッターエンジンを搭載。
それぞれ価格は911タルガ4が日本円で1,550万円、911タルガ4Sが日本円で1,760万円となっています。

全長×全幅×全高:4430×1770×1305mm
ホイールベース:2350mm
車重:1415kg
駆動方式:RR
エンジン:3.6リッター水平対向6DOHC24バルブ(320ps/6800rpm、37.7kgm/4250rpm)

・シボレー・コルベット

憧れのスポーツカーとして知られているシボレー・コルベットは、1954年に誕生し、半世紀以上も前から現在に至るまで人々を魅了し続けています。
そんなシボレーからタルガトップ型が採用されたのは、1968年の3代目C型からです。
量産車でにモデルチェンジした後はTバールーフが排除されたタルガトップが採用されています。

全長×全幅×全高:4,636×1,753×1,217mm
ホイールベース:-
車重:1552kg
駆動方式:FR
エンジン:
スモールブロック型 5.0リッター V型8気筒エンジン
スモールブロック型 5.4リッター V型8気筒エンジン
スモールブロック型 5.7リッター V型8気筒エンジン
ビッグブロック型 7.0リッター V型8気筒エンジン
ビッグブロック型 7.4リッター V型8気筒エンジン

・マツダ ロードスターRF

マツダを代表するスポーツカー・ロードスターには、布製のソフトトップ仕様に加え、ハードトップ仕様のロードスターRFがラインナップされています。
ロードスターRFの初代や2代目は、脱着不可の固定式ハードトップを使用していましたが、3代目になって初めて車体収納可能なリトラクブルハードトップを採用し、
4代目では分割電動格納式ハードトップを搭載し、ハードトップのルーフをいくつかに分割して電動収納が可能となっており、フルオープンカーの切り札となっています。

全長×全幅×全高:3,915×1,735×1,245mm
ホイールベース:2,310mm
車重:1,100-1,130kg
駆動方式:FR
エンジン:PE-VPR [RS] 型 1,997cc 直列4気筒 直噴DOHCエンジン

・ホンダ S660

2015年に発売した軽オープンカーS660もタルガトップ形態を採用しています。
厳密には2つのモデルを有しており、1つは取り外し可能なソフトトップ(タルガトップ)、2つはルーフ開閉のみ可能なハードトップです。
開閉部分は「ロールトップ」と呼ばれており、開閉を容易にするよう軽量化に努め、積雪時などにも耐えうる強度を両立させています。
ちなみに取り外したソフトトップ部分はフロントフード内のボックスに収納が可能となっています。
S660はオープンカーとしての性能を優先させているため、荷物の収納スペースは確保していません。(※ロールトップ装着時のフロントフード内のボックスのみ)
ホンダのタルガトップモデルは開放感を重視するというよりも、ボディ剛性と走行性を向上させることに注力してるといえます。

全長×全幅×全高:3,395×1,475×1,180mm
ホイールベース:2,285mm
車重:830 – 850kg
駆動方式:FR
エンジン:S07A型:658cc 直列3気筒DOHCターボエンジン

■まとめ

ポルシェの商標登録からその名が広まったタルガトップですが、その歴史を紐解くと元々はモーターレースから由来していたことがわかりました。
頭上部分だけ取り外し可能なオープンカーは今見ても目新しいですが、当事の技術力には驚かされます。
発売当初はスライドしたガラスが二重になることでドライバーの視界を奪うなどという不評もありましたが、最新モデルではそれを改善しており、
オープンカー使用中でも良好な視界を確保しています。
ポルシェだけに限らず、ホンダやマツダといった国産メーカーでも積極的にそのボディ形態を取り入れており、ユーザーの一定のニーズが伺えます。
風が気持ちよく感じるこの時期に、タルルガトップに乗って爽快感を味わってみませんか。