自動車メーカーのエンブレムの由来一覧

自動車メーカーのエンブレムの由来一覧


自動車のエンブレムの由来について考えたことはありますか?
普段何気なく眺めているマークにも実は深い意味があり、開発者の想いが込められています。
今回は国内車両・輸入車両問わず、各自動車メーカーのエンブレムの由来について一挙ご紹介したいと思います。

国産車・エンブレムの意味

トヨタ

日本を代表する自動車メーカーの一つであるトヨタ自動車。エンブレムを良く見てみると、3つの楕円で構成されていることがわかります。
トヨタ曰く、内側の2つの楕円はお客様とトヨタの心を表現しており、それを囲んだ大きな楕円は2つの心を繋ぐ世界を表現しているとのことです。
また、交わった楕円はTOYOTAの頭文字「T」を表しており、ステアリングホイールといった、自動車の一部も表現していると言われています。

レクサス

トヨタの海外戦略車両として開発された高級ブランド・レクサス(LEXUS)。日本でも2005年に販売が開始され、瞬く間に人気に火がつきました。
見たとおりエンブレムにはLEXUSの頭文字である「L」が採用されていますが、そもそもLEXUSとは何を指すのでしょうか。
レクサスは英語の「Luxury(ラグジュアリー):高級」とラテン語の「Lex(レックス):基準」を掛け合わせた造語で、高級車の基準となる車という意味で名付けれました。
確かにトヨタ車は世界中で大衆車両のお手本となるような車を多く排出しており、レクサスにおいても機能性や走行性などはレーシングカーのように突出はせずとも高水準の性能を誇っていますし、予防安全性や自動運転技術における先進技術分野においても、他社を牽引する「基準」を作り出しているように思われます。

ホンダ

そのまま「HONDA」の頭文字から「H」を採用しています。
しかし良く見ると「H」の上方が横に広がった特徴的なロゴマークをしており、これは自動車のハンドルを意味しているとされています。また、ホンダは四輪車と二輪車でロゴマークを使い分けており、二輪部門では翼をあしらったマークを採用しています。どちらも赤の英語表記で「HONDA」と表記されています。

日産

日産

実は日産のエンブレムは創業時から数度の変更が加えられており、2001年に現在のものとなっています。赤の日の丸と太陽、天空をモチーフとしたコバルトブルーを入れ、真ん中に横一文字で「DATSUN」と書いたロゴを採用した、日産の伝説的車種・ダットサンのエンブレムを踏襲しています。創業者の鮎川義助の精神である「至誠天日を貫く」を表現しているとされています。

インフィニティ

日産の海外戦略車両として開発された高級ブランド・インフィニティ(infiniti)。無限を意味するインフィニティをイタリア語式に「infiniti」と表記したものをブランド名としています。ロゴマークは無限に広がる開けた道を表現し、さらに日本のシンボルでもある富士山を表現したとされています。
ちなみに日産を代表する伝説的車種・スカイラインや高級セダン・フーガの最新モデルは日産車として発売してはいるものの、インフィニティのエンブレムが採用されています。

スバル

スバルといえば6つの星をあしらった斬新なロゴマークで有名です。シンボルマークである星は、牡牛座に属するプレアデス星団の昴(スバル)の六連星を象ったものとして知られており、戦後財閥解体の対象となり散り散りになった富士産業6社が、再び合併をし結束した出来事に由来しています。

マツダ

マツダ

マツダの社名は創業者である松田重次郎のほかに、ゾロアスター教の最高神「アフラ・マズダー」から名付けられており、エンブレムにはMAZDAの頭文字を取った「M」を採用し、「自らをたゆまず改革し続けることによって、力強く止まることなく発展していく」という強い決意が込められています。

三菱自動車

現在のスリーダイヤマークは、創業時の九十九商会が船旗号に採用した三角菱マークを起源としています。創業者は歴史に名を残す実業家・岩崎弥太郎であることは有名な話ですが、岩崎家の家紋である「三階菱」と土佐山内家の家紋である「三ツ柏」を組み合わせたものをロゴマークとして採用しています。
そしてこのマークは、社名を「三菱」と定めるきっかけになったとされています。

ダイハツ

ダイハツのエンブレムは英語表記の「DAIHATSU」の頭文字である「D」を象ったものを採用しています。元々大阪の発動機会社としてスタートを切ったダイハツの社名は、大阪の「大(ダイ)」と発動機の「発(ハツ)」を掛け合わせたことを由来としています。
頭文字の「D」を囲んでいる円は車種によってサイズが違っており、これはトヨタ車へのOEM提供の際に台座を共有するためとされています。

スズキ

「SUZUKI」の頭文字から「S」を象っています。1958年から現在まで変わらず使用されているこのエンブレムは、発展するスズキのイメージを表しており、製品や印刷物、看板などのシンボルに広く採用されています。

光岡

多くのメーカーが社名の頭文字をエンブレムに採用している中、光岡自動車は紀元前800年頃の象形文字を採用しています。元々、「クラシックカーを現代に蘇らせる」という目的のため技術者達が立ち上げた会社であり、エンブレムには「原点を忘れない」という想いが込められています。

日野

英語表記「HINO」の「H」を象ったものであり、エンブレムには未来に向けて挑戦する日野の活力と発展性が込められています。Hの横文字を地平線に見立てており、そこから太陽が昇る日の出をイメージしたとされています。
また、トラック・バスメーカーの史上命題でもある「安全」を意識し、左右の矢印は安全な行き帰りを意味しているとされています。

輸入車・エンブレムの意味

BMW

意外と知られていないのですが、BMWとは「Bayerische Motoren Werke(バイエルン地方のエンジン工場)」の頭文字から成っています。第二次世界大戦の戦闘機にBMWのエンジンが搭載されており、エンブレムのデザインは回転する飛行機のプロペラに由来しています。
また、BMW社が誕生したバイエルン地方の州旗が青空と白い雲を意味するカラーで構成されていたことから、その配色を採用しています。

メルセデス・ベンツ

3つの頂点を持つエンブレムを「スリー・ポインテッド・スター」と称しており、開発者のダイムラーが、「陸・空・海」あらゆる分野で自社のエンジンが搭載されることを夢見て、その繁栄を表現したエンブレムを採用したとされています。

アウディ

実は、ホルヒ、ヴァンダラー、DKW、アウディといった4つの独立メーカーが得意分野で手を結んだ共同体・アウトユニオンを前身としているアウディ。エンブレムでは4社が団結した歴史を表し、4つの円が手を組んだことを表現した「フォー・シルバー・リングス」を採用しています。

フォルクスワーゲン

Volkswagen(フォルクスワーゲン)から頭文字「V」と「W」を象ったエンブレムを採用しています。VとWを上下に配置しており、シンプルながらに目を引く斬新なデザインに仕上がっています。
ちなみにフォルクスワーゲンとはドイツ語で「国民の車」を意味し、大戦前後では「ビートル」で爆発的な大衆車ブームを引き起こしました。その独創的なロゴデザインは世界中で広く親しまれており、クラシックカーで大変人気の高いワーゲンバスにはエンブレムを全面的に押し出したデザインが採用されています。

ポルシェ

レーシングカーや高級車種として名高いポルシェ。そのエンブレムからも、自動車業界をこれまでに牽引してきた風格が漂っています。中央の跳ね馬のエンブレムはドイツ・シュトュットガルト市の紋章に由来し、外側はバーデンベルテンベルグ州の紋章をアレンジしています。エンブレムはそれら2つの紋章の組み合わせによって構成されています。

ボルボ

スウェーデンを代表する自動車メーカーボルボ。一見日産自動車のエンブレムに似ていますが、よく見てみると♂のマークになっていることがわかります。
ボルボの生まれ故郷であるスウェーデンは鋼産業が有名であり、ボルボ社の母体はベアリングメーカーのSKFであるなど、鉄と深い関係を持っています。その関係から、中世ヨーロッパの錬金術師達がベアリングと、鉄の象徴であるハーフクロスを採用したとされています。

プジョー

1810年に鋼材工場として誕生したプジョーは、品質の証明として、ライオンの歯のような強靭さ、ライオンの体躯のようなしなやかさ、ライオンの走りのような速度をエンブレムに込めていました。その後エンブレムは右向きになったり頭だけになったりと、様々な形に姿を変えました。
ちなみに現在プジョーで採用されている、左向きのライオンが手を広げているデザインは「ブルー・ライオン」と呼ばれています。

フェラーリ

イタリアを代表する車種フェラーリ。跳ね馬を採用したエンブレムからは高級車としての風格が漂っています。ライバルメーカーであるポルシェと似通っており、混合してしまう人も多いのではないでしょうか。
諸説ありますが、第一次大戦の撃墜王と言われたフランチェスコ・バラッカの飛行機の紋章が、1923年にエンツォ・フェラーリにプレゼントされたという説が有力です。実はフランチェスコ・バラッカの紋章はドイツの飛行機の紋章を模したものであり、それによってドイツ車・ポルシェとエンブレムが似通っているという説です。

まとめ

エンブレムの意味を紐解くと、なるほどと納得するものが多く、各メーカー様々な想いを抱えながら社名やエンブレムに意味を込めていることがわかります。
社名やブランド名の頭文字を採用するメーカーや、込める意味を最優先にエンブレムを決定するメーカーなど様々です。特に国産車は頭文字を好み、輸入車は意味を重視する傾向にあるようにも思います。
それぞれ違った意味を込めながらも、自社への愛情と自動車開発における向上心はどの会社も同じです。意味を知る前と後では、各会社の見方も変わってくるのではないでしょうか。